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【悲報】建設業は求人倍率が8倍を超えているのに対し、金融業は0.21倍、情報通信業は0.28倍!建設業は「人手不足地獄」

  • 執筆者の写真: 設備 中嶋
    設備 中嶋
  • 4月28日
  • 読了時間: 5分


2025年4月28日、NHKのニュースで「業種別の有効求人倍率」に関する最新データが報じられました。


引用:

来春の新卒採用「売手市場」続く 求人倍率下がるも高水準続く」NHKビジネスWEB


それによると、前の年と比べて若干、下がったものの、高い水準が続き、人手不足を背景に「売手市場」が続いています。その中で建設業の求人倍率は8倍超と非常に高い水準に達しています。これは、求人を出しても8社以上の会社が人を必要とするのに、求職者が1人しかいない状況を意味します。一方で、金融業・保険業の求人倍率は0.21倍、情報通信業は0.28倍と、建設業に比べて圧倒的に低い数値となっています。

建設業といってもいろいろありますが、私たちの設備のお仕事も業種的には、この建設業に入るので、私たちにとっても、この現実は非常に厳しいものです。求人を出しても、なかなか応募が来ない。面接にこぎつけたとしても、条件が合わず辞退される。そんな日々が続いています。なぜここまで建設業だけが「人手不足地獄」に陥ってしまったのでしょうか?

建設業に携わる私たちにとって、これは決して他人事ではありません。求人票を出しても応募が来ない。来たとしても数が限られ、選考どころではない。現場からは「人が足りない」「このままでは工期が守れない」という悲鳴が上がっています。


なぜ建設業だけ、ここまで人手不足が深刻なのか?

まず、私たち自身が直面している現状を整理します。

建設業は、若年層から「選ばれない業界」になりつつあります。国土交通省の統計によれば、建設業従事者のうち、55歳以上が約36%。一方、29歳以下はたったの約12%です。


引用:『建設業を巡る現状と課題』​国土交通省 2022年(令和4年)


しかも少子高齢化が進み、そもそも「働き手の数」自体が減少しているなかで、建設業界はさらにそのあおりを強く受けています。高卒で現場に出る若者も激減し、今や新卒者の多くは大学・専門学校へ進学し、デスクワーク志向が主流となっています。

昔から言われる「3K「きつい・汚い・危険」」という言葉が、今も若者の心理に深く刻まれています。この悪いイメージを払拭できない限り、若い世代が自発的に建設業を選ぶことは難しいでしょう。SNS全盛の今、「映える」「カッコイイ」仕事に惹かれる若者が増えており、建設業の現場作業はその逆をいってしまっています。

また、労働条件のハードルとして建設業は、労働時間が長く、天候に左右される不安定な仕事でもあります。

たとえば、


  • 突然の悪天候で工事中断→スケジュールのしわ寄せ

  • 工期遵守のため、土日返上で稼働

  • 年末年始やGWも出勤対応


こうした特殊な働き方(のイメージ)が、一般の若者にとっては大きな「壁」になっているのだと思います。加えて、建設大手以外では賃金水準が思ったほど高くなく、「頑張っても割に合わない」と敬遠されるケースもあるのではないかと思います。


なぜ金融・情報通信業は「人余り」なのか?

一方、金融業と情報通信業では、求職者があふれている状況です。求人倍率はそれぞれ‥


  • 金融業:0.21倍

  • 情報通信業:0.28倍


つまり、1つの求人に対して4~5人の求職者がいる状態。なぜこうなっているのでしょうか?金融業も情報通信業も、基本はオフィスワーク中心の為、安定性とホワイトな労働環境とされています。


  • 空調の効いた環境

  • 労働時間管理が徹底

  • リモートワークの普及


など、身体的負担が少ない仕事が多く、「安定して、安心して働ける」という印象を持たれています。特に金融業は、社会的信用も高く、親世代からも「堅い仕事」として人気です。

また、情報通信業界は、「スキルアップ型」のキャリアパスが魅力です。


  • エンジニア → プログラマ → マネージャー

  • インフラ → セキュリティ → 専門職化


など、技術と経験に応じた成長ストーリーが描きやすく、働く側にとって「将来の見通しが立てやすい」環境になっています。これに比べ、建設業界は「現場一筋」というイメージが強く、成長の先が見えにくい印象を持たれがちです。あくまでイメージではありますが…


金融=エリート・安定IT=先端技術・クリエイティブ

建設=3K・現場叩き上げ


このイメージギャップが、求人応募者数にも直結しているのだと思います。


これから建設業界が取るべきアクション

ここまでの現状を踏まえ、私たち建設業界は、これからどう動くべきでしょうか…。

やはり、まずは、現場の働き方を本気で変えなければなりません。

建設業全体としては、ICT建機・ドローン・BIM(Building Information Modeling)など、建設DXを積極的に取り入れ、作業負担を減らしていき始めています。

(我々の設備のお仕事でも、多種多様のデジタルツールが存在し始め、以前より改善され始めているのも事実です)また、キャリアパスの見える化として…


  • 施工管理から所長・経営者への道

  • 技術者から専門資格取得・独立への道


など、「建設業に入ったらどんな未来が開けるのか」を明確に示し、若者たちに「夢と希望」を持たせていく努力を惜しまないといけません。実際、脱属人化が騒がれていますが、やはり専門職になるので、オンリーワンとなれば、個人として重宝される人間になるのは明確です。

一昔前は、デパート・百貨店などに入社できたら勝ち組の時代がありましたが、時代は変わりました。また、IT系といってもAIの進化で、マネタイズ出来ていた商売も激変し、今では当たり前のサービス(無料)となってしまったものもあり、「今は昔」の事になりつつあります。また、コロナ禍もあり、サービス業の人たちの受け皿になっていたことも事実だと思います。そういったことから、建設業が選択肢の中から全く除外されることは無いと思いますが、まずは、この建設業の求人倍率は8倍超の数字を下げる努力は必要だと思います。建築・建設業の中でも、ホワイト的な会社も多数あると思います。WEBやSNSなどで、その会社さんの情報を発信しているところも多く、「建設業=3K」ではないと発信し続け、次の世代が「建設業を選ぶ理由」を作っていきたいと思っております。


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